
NRグループが23年間準備してきた未来組織モデルDignity Fieldとティール組織の共通点と違いとは?未来社会ではどんな組織が当たり前になっているか
シリーズでお届けしておりますディグニティ ティール組織 (Dignity Teal組織)も今回で最終回となりました。
NRグループが23年間準備してきた未来組織モデルDignity Fieldとティール組織の共通点と違い。そして未来社会の組織についてもお話しをうかがいたいと思います。
Dignity Fieldと組織の共通点とは
- 編集部
- Nohさん、本日もどうぞよろしくお願いします。
- Noh
- よろしくお願いします。
- 編集部
- NohさんはNRグループを尊厳で繋がる場「Dignity Field」と呼称し23年間nTech(認識技術)を伝達しながら組織運営をされてきました。
今日は最終回ですので、改めてこの『ティール組織』に書かれている内容と、Dignity Fieldの共通点と違いについてお聞きしたいと思います。まず共通点についてですが、ティール組織の基本コンセプトは3つの突破口 (1)自主経営、(2)全体性、(3)存在目的というのがありますよね。
まずは(1)自主経営についてです。
『ティール組織』には「大組織であっても階層やコンセンサスに頼ることなく、同僚との関係の中で動くシステム」とあります。確かにNRグループは階層や役職はないですよね。
- Noh
- はい。NRグループは一人ひとりが自分の脳が創り出す認識画面を統制しながら主体的、自発的、能動的に動く組織です。
プロジェクトを遂行するにあたり、役割としてリーダーとフォロワーの立場の違いはありますが、ピラミッド型の組織ではなく、一人ひとりが宇宙のロゴスとつながった意思決定構造を活用し価値判断を行います。日常生活の中でAll Zero化感覚が機能するので、まるで映画を観てる時に感情移入してもとらわれず、Zero化できる状態になれます。
だから組織活動や役割やポジションも、映画を観るようにゲーム感覚で楽しむことができるのです。
- 編集部
- なるほど。映画を観るようにゲーム感覚で組織を運営できるのは楽しいですね。
またDignity Fieldの構成メンバーは、それぞれが部分意識を超えて全体性を活用できることも、ティール組織の(2)全体性(ホールネス)と共通する部分だと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
- Noh
- ティール組織では、自分自身が大いなるものの全体の一部であるという表現をされていますね。
人間は常に、脳の癖によって部分意識しか持つことができません。
個人(部分)という小さな枠を超え、一人ひとりによる全体性を発揮する組織をティール組織は強調しています。しかし、全体性を発揮するためには体の自分だけが自分と思い、脳の観点に固定された状態では不可能です。
全体よりも大きくて深い、完全な認識そのものになりきった時に、全体の動き、部分の動きの成り立ち仕組みがわかり、全体性の発揮が可能になります。その時に、知ってる世界から自由になれる消しゴム機能を発揮でき、多様な観点の違いを活かしたクリエイティヴ、イノベーションがあふれる組織になれるのです。
例えば何か意見の違いが起きたとしても、全体を認識する心があれば意見を押し付けたり、どちらかが我慢するのではなく、お互いが知ってる世界からZeroになること(映画を観覧するような感覚)を通して、互いの観点の違いを融合させたり、活かし合うことができるのです。
- 編集部
- 完全な認識そのものになりきることで、全体性を持つことができ、観点の違いを活かし合うこと事ができるんですね。
では、(3)存在目的についてはどうでしょう?
これまでの組織の大半は、自社の利益を得るために競合他社と戦いながら市場シェアを拡大することを目的としていました。
これに対してティール組織は、利益よりもまず「組織の存在目的」に重点を置き、その存在目的を追求した結果の副産物として利益を獲得できるとあります。
- Noh
- これも共通していますね。
NRグループはお金以上に価値があるもの、すなわち尊厳関係を拡張する能力を土台にした価値、技術、道具、ビジョンを共有共感できる仲間と創った組織です。これまでの利益中心の組織では、必ず上下関係や争いが生まれてしまいます。
しかし、尊厳関係を土台に創った組織は、格差がないフラットな関係性です。その安心のベースによってイノベーションを起こすことができるので、持続的に安定した状態で通貨が活性化し続けるようになります。
例えば、人間関係を構築できることの価値を、これまでにない新しいサービスとして提供し、利益を得ることも可能になるのです。
- 編集部
- お金で繋がるのではなく、尊厳関係から出発した結果、自然に利益も得るようになるということですね。
まさにティールの「存在目的」を具現化している組織ですね。そう言えば最近、ビットコインなど仮想通貨を始める方も増えています。
国境を越えて決済を迅速に行える新しい通貨として人気を集めていますが、Nohさんは仮想通貨についてどう思われますか?
- Noh
- 確かに人気ですね。仮想通貨は銀行や政府など第三者が存在せず、参加者同士での直接取引が可能なシステムがこれまでにない特徴です。
しかし調整する中央機関がないので、既存の通貨よりも変動する値幅が激しく、価値が乱降下する危険性があります。
万が一手持ちのコインを何らかの事情で失っても、中央機関がなければ保証される可能性もありません。また、世界中の人が監視し合う仕組みとなっていますが、今後、悪意ある人が不正を行う危険性も伴っています。ですからシステム以前に、尊厳関係でつながった人の輪を広げていくことが先決です。
これからは尊厳関係を構築することがお金以上に価値あるウルトラマネーになっていくと思います。信頼できる関係性の土台があってこそ、通貨が活性化し、愛と平和で満ちた社会へとなれるのです。
これを尊厳資本主義と呼んでいます。
Dignity Fieldとティール組織の違いとは
- 編集部
- ありがとうございます。
では次にティール組織とDignity Fieldの違いは何でしょう。
- Noh
- はい、実はティール組織とDignity Fieldは大きな違いもあるんです。
ティール組織は、情熱ややる気を持つことができない現在の組織システムに対して、一歩先を行く組織の運営モデルのノウハウをまとめたものですよね。
- 編集部
- そうですね。本の中では新しい組織の共通点や特徴を様々な事例を交えて書かれています。
- Noh
- 『ティール組織』には、人類の意識が次の段階へ移行することが重要であることは記述されていますが、どうすれば、意識が次の段階にいくのかは明確に提唱されていません。
ですので、どうしても組織のシステムや運営スタイルなどノウハウ的なものが中心になってしまいます。組織の在り方を変化させようとするのがティール組織であることに対して、組織を構成するメンバー一人ひとりの認識が変化することを何よりも優先するのがDignity Fieldです。
- 編集部
- 構成メンバーの認識を変化するのを第一優先とするのはなぜでしょう。
こんなに時代の変化が激しい中ですから、まずはシステムを変化するのが先決の様な気がするのですが。
- Noh
- 変化が激しい時代だからこそ、認識の変化が重要です。
人間が幸せになれない原因は、一人ひとりの「認識構造」と、個人の集合体である「社会構造」にあります。これまでの社会構造では、権力争いや、戦争、既得権益の戦いが終わりなく続いています。
また組織内でも部署間での対立や、上司と部下の立場の違いからくる不協和音などがあります。実はこれらを創り出しているのは人間の「認識構造」です。
人間の5感覚脳には、常に部分的な情報しか得ることができないという機能的な限界があります。
この脳に固定された状態では、常に自分の観点の枠から出ることができず、人と人がわかり合うことは不可能です。構成メンバーの共通土台がないので、時代のスピードに瞬時に対応できるようなチームプレーを発揮することもできません。
共通土台がない状態でいくらシステムや形的な部分を変化させようとしても、ティール組織で言う自主経営、全体性、存在目的を満たすことはできず、単なる理想論で終わってしまうことになりかねないのです。
- 編集部
- なるほど。確かに私も、つい自分の立場から相手をジャッジして喧嘩になってしまうことがあります。
部分情報しか取ることができない脳につかまれた状態ではティール組織を創るのが難しいということですね。では、nTech(認識技術)では脳の限界を超えることができるのでしょうか。
もし、それができるとするならば、脳を超えた世界とはどんな世界でしょう。
- Noh
- はい、この人間の脳の機能の限界から自由になる技術がnTechです。
詳しくはセミナーでお伝えしていますが、5感覚脳を限界を超えた世界、それは永遠不変のひとつの動き だけがある世界です。これまで私たちは「自分と自分の宇宙が必ず実在する」と思ってきました。
しかし、実は自分と自分の宇宙は実在しておらず、この宇宙は脳が創り出したホログラムに過ぎないのです。組織を構成するメンバー全員が、脳の観点を超えることができた時に初めて共通土台の秩序が生まれます。
そうすると意思疎通のスピードがAI(人工知能)のように瞬時に共有できるようになり、一人ひとりが主体性、能動性を持って動きながら、最高のチームプレーを発揮することができるのです。永遠不変のひとつの動き からホログラムが生まれる仕組みを活用して実践することで生まれた組織がDignity Fieldです。
- 編集部
- 今までの組織の創り方とは全く異なっていますね。
これを本当に実現することができるのであれば、まさに誰もが望む組織の在り方だと思います。
- Noh
- 組織を運営するには、永遠不変の動きひとつ とつながったところから、「組織とは何か」 「仕事とは何か」ということに対して明確な定義が必要です。
哲学が弱ければ理想から現実を創ることは困難です。永遠不変のひとつの動き から解析した組織、仕事、商品。そして何よりも人間関係の在り方を整理し実践することで、無理せず自然と理想から現実を具現化することができるようになるのです。
未来社会はどんな組織が当たり前になるのか
- 編集部
- 永遠不変のひとつの動き から組織を整理していくことが成功の秘訣なんですね。
時代の価値観は大きく変化しようとする今、これまでの様にお金で動く組織の在り方で満足感を得るのはもう限界であり、組織についての再規定が必要な時だと思います。そんな中、人間の認識が脳に固定されていたところから自由になったメンバーで構成されるDignity Fieldは、今まで実現したくてもできなかった新しい組織の在り方であり、とても魅力的に感じます。
そこで改めてNohさんに質問ですが、Nohさんからみてこれからの未来社会はどんな組織がスタンダードになっていくと思いますか?
- Noh
- これからはハイパーコネクションの時代です。
インターネットで世界中の情報がつながるだけではなく、人と人、事物と事物
すべてがつながる時代になってきます。《ハイパーコネクション時代》
(1) IoH (Internet of Human)…………人と人をつなぐ
(2) IoT (Internet of Things)…………事物と事物をつなぐ
(3) IoE (Internet of Everything)……すべてがつながるそのために必要なことは、人間の5感覚脳の固定から自由になること。
私は永遠不変のひとつの動き を活用した組織がメジャーになり、これからの世界をリードしていくことを確信しています。尊厳関係構築方式をもった組織が、物商品に代わりブランドとなり、組織をドンドン再現しながら、あらゆる角度からイノベーションを起こしていくことができます。
そのフラクタルによって、幸せ感動の連鎖が起き安定した収益を創造し続けることができる。これからはそんな組織がグローバルスタンダードになっていくでしょう。NRグループはそんな組織を量産する組織コンサルタントとして役割を全うしたいと思います。
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Nohさんありがとうございました。
シリーズでお届けしましたディグニティ ティール組織(Dignity Teal組織)いかがでしたでしょうか?
幸せ感動の連鎖を起こしながら、利益を循環させる組織がドンドン生まれていくと希望の社会になりそうですね。